・個人塾をはじめたきっかけ(記R4.1.28)

 私は小さい頃から運動も勉強も苦手で、どこか自分に自信のない子供でした。 成績優秀な2つ上の姉の背中を見ながら育った私はそんな姉に憧れ、羨ましくもありました。

 そんな私を見た母が小学5年生の頃から中学3年生まで地元のご夫婦がやっている個人塾に通わせてくれました。 とても厳しく、時にはげんこつが飛んでくるようなスパルタな塾でしたが、いつも子供の気持ちに寄り添い、勉強が得意な子も苦手な子も決して差別することなく、どんな子でも受け入れてもらえる―そんな塾でした。 私にとって塾は自分自身を認めてくれる安心できる居場所になり、私は勉強をすることが大好きになりました。「将来、もし自分にも子供が生まれたらこんな塾に通わせたい!」と子供心に思っていました。

 大人になり、結婚・出産を経て、未来を担う子供たちへの思いが自然と強くなりました。内申点や偏差値のみで子供を評価したり序列化するのではなく、「あなたはあなたのままでいいんだよ。」と言ってあげられる―そんな学び舎を作りたい―そんなシンプルな思いで、私はわたべホームスクールを作りました。

 

・受験を前に―今、子供たちに願う事(記R4.1.29)

 進学塾にとっては集大成とも言える高校・大学受験―。

多くの子供達は人生で初めて、親や先生の手から離れて自分の力で試験という壁に挑戦します。初めての経験に不安や緊張もあることでしょう…。

 確かに受験は大事な通過点―。

でも、そんなことでみんなの価値は決まらない。

きちんと道は続いてるから大丈夫。

“みんなには自分で自分を幸せにする力がある”ってこと、忘れないで欲しいー。

・子育ての一番の目的とは―(記R4.2.5)

 日々、たくさんの子供たちと接する中で、“子育てとはー?”というシンプルな問いに向き合うことがあります。

 最近は生徒さんの学習指導のみならず、子育てについての親御さんからの相談も増え、若輩者なからアドバイスさせていただくことがあります。

 私自身、我が子を育てる中であらゆる葛藤を抱え、悩んだこともありました。子どもへの学校や世間からの評価が自分の子育てに対する評価にも思え、ある種の緊張感の中で子育てをしている―そんな時期もありました。また、親は可愛さゆえに我が子に対して、時に盲目的になってしまうこともあります。“子どものため―”と手や口を出しすぎてしまい、失敗や苦い経験の機会さえ奪ってしまう…そんなこともあります。

 しかし、子育てにおいて一番の目標は何か―?それは、やはり“子供の自立”―子供自身がいつか自分の強みや特性を生かし、社会の中で自らの足で立ち、そして誰かの役に立つことだと思います。偏差値や内申点で序列化できるほど子どもの才能や素質は単純なものではありません。どんな子にでも必ず“お役目”があります。その“お役目”を果せるよう、親は人生の先輩としてアドバイスしながらも、時に後方支援に徹することが大切です。

そのためにも親自身がまず、一人の人間として自立した存在であること。そうあろうとする姿を見せてあげること。これが何よりも子どもの教育になると思います。

 もし、お子さんの成績に頭を悩ませてしまう、我が子に対してイライラしてしまう―。そんな時は、子どもに「勉強しなさい!」と怒る前にできることや伝えるべきことがたくさんあるということを心に留めておいてください。

 「私はあなたが大好きだよ。」その一言が子どもに何倍もの力をあたえてくれるはずです。そんな魔法の言葉をたくさんお子さんにかけてあげてくれたらと思います。

 

・巣立ってもいつだって帰ってこれる場所―それが『わたホ』(記R4.4.4)

 毎年、3・4月になると卒塾生がふと遊びに来てくれます。今年も就職や国試合格、結婚などの嬉しい報告に何人もの卒塾生が会いにきてくれました。

 それだけでなく、社会人になり理想と現実のギャップに心をすり減らしどうしようもなくなって私の元へ相談しに来てくれたり、また、彼氏や彼女と上手くいかないことや親御さんや職場の人との人間関係の悩みを打ち明けに来てくれたりもします。

 人は歳を重ねれば重ねるほど抱えるものも増え、誰しもが「こんなはずじゃなかった。」と悔やんだり、人には言えない悩みを抱えているものです。それは私自身も同じです。生徒たちと歳の差こそあれ、人間的な成熟度はほぼ変わらないくらい私は未熟者です。なので私は立派な答えやアドバイスはできません。ただ、じっと聞いてあげること、そして、そっと背中を押してやることぐらいしかできません。それでも束の間の時間でも、「わたホ」に帰ってきて、みんなの背負った荷物を降ろせるのなら、いつでも会いに来てくれたらと思います。

 先生は小さなこの学び舎で今日もみんなが笑顔でいてくれることを願っています。

 『いつでも帰っておいで。(^^♪』